コールセンター正社員とバイト・派遣社員の年収(金額/上げ方)徹底解説

コールセンター年収どれくらい?
正社員、バイトの違いは?
どうしたら年収を増やせる?

こういった疑問に答えます。

この記事を書いている僕は、コールセンター業界でバイトも正社員も含めて約15年の経験があります。

現在は、正社員として会社の規定の中で給料をもらいながら、担当しているセンターではマネージャーとしてバイトや派遣社員さんの時給を設定するような立ち位置にいます。

こういった僕が、詳しく解説していきます。




コールセンター正社員の年収

コールセンターの年収は、勤務形態(正社員or非正規)や役職によって異なります。どのような仕組みになっているのか、以下に詳しく解説していきます。

正社員の一般的な年収

以下は、役職ごとの一般的な年収額を提示した表です。多くの場合は、正社員はスーパーバイザー以上であることが多いので、その前提で作成した表となります。

役職 年収
スーパーバイザー 300〜400万円
マネージャー 400〜500万円
センター長 500〜600万円
経営層(室長、部長以上) 600〜1000万円以上

スーパーバイザーはバイトである場合と正社員である場合が半々くらいです。センターによって事情は異なります。

正社員の年収が増える仕組み

企業の評価制度には大きく分けて、以下の2種類の制度があります。

職能資格制度:
従業員の職務遂行能力に応じて給与レベルを定める制度。
ゼネラリストの育成に強いことが特徴。
日系企業によく採用されているシステム。

職務等級制度:
従業員の担当する職務・役職に応じて給与レベルを定める制度。
スペシャリストの育成に強いことが特徴。
外資系企業によく採用されているシステム。

要するに、職能資格制度は人の能力に応じて給料が決まり、職務等級制度は人が担当する仕事に応じて給料が決まる仕組みです。

細かいところで違いはありますが、大きな捉え方で考えると、仕事のスキルを上げて、役職が上がっていくことで年収も上がっていくのです。

正社員の年収の増やし方

では、役職を上げていくための「仕事のスキル」とは、どのようなことを指すのか。

正社員で役職もスーパーバイザー以上になってくると、会社から求められることが変わります。

バイトでオペレーターの場合は、個人の応対スキルが高ければ評価される仕組みです。

しかし、正社員でスーパーバイザー以上になると、チームを動かすことにより、一人の力では成し遂げられない大きな成果を生み出すことが期待されるようになります。

スポーツで例えると、優秀なプレーヤーではなく、優秀な監督になることが求められるということです。

そのためには、以下のようなスキルが必要です。

  • リーダーシップ:組織を動かすために必要
  • マネジメント能力:部下のモチベーション管理、育成に必要
  • 交渉力:社外・社内での交渉に必要
  • プレゼン能力:社外・社内での報告・説得に必要
  • ロジカルシンキング:問題解決のために必要
  • 数字感覚:予算作成や各種KPI管理などに必要
  • Excelスキル:ツールや資料の作成に必要
  • 先を見通す力:ビジネスチャンスへの気づき、危機察知に必要
  • リスク管理能力:インシデント回避のために必要
  • マルチタスク能力:タスクの適切な優先順位付けに必要
  • 仕事のスピード:テンポ良いタスク処理に必要

もちろん、人によってそれぞれ得手・不得手があるので、全てを完璧にこなせる人はなかなかいません。

ただ、これらの能力をなるべく広く網羅できることが仕事の出来にも影響します。それにより、評価されて役職も上がり、年収アップに繋がっていきます。

これらの能力を高めることによって、具体的には以下のようなことを達成すると、社内・社外からの評価が上がり、役職が上がり、年収も上がることになります。

  • 各種KPI達成→社外・社内からの評価が上がる
  • 予算(売上・利益)達成→社内(上長や経営層)からの評価が上がる
  • 健全なセンター運営→センター(オペレーターや管理者)からの評価が上がる

バイト、派遣社員の年収

ここからは、バイトや派遣社員としてコールセンターで働いた場合の年収について解説していきます。

年収額はフルタイム(8時間✕22日程度)で働く前提で算出します。

バイト、派遣社員の一般的な年収

役職 年収
オペレーター 200〜300万円
(時給1,000〜1,300円)
リーダー 250〜300万円
(時給1,200〜1,400円)
スーパーバイザー 300〜400万円
(時給1,300〜1,500円)

前述した通り、スーパーバイザーはバイトの場合と正社員の場合で半々くらいです。センターや会社によって事情が異なります。

バイト、派遣社員の年収が増える仕組み

正社員は組織のマネジメントが主な仕事になるため、「優秀な監督」が評価されると先ほど説明しました。

バイトの場合はオペレーターやリーダーが主な役割になってくるので、優秀な監督ではなく「優秀なプレーヤー」になることが評価につながります。

給料の基本的な計算は「基本給+インセンティブ」です。

そのため、年収を上げるためには「優秀なプレーヤー」になり、具体的に以下の2点を意識すれば良いのです。

  • 基本時給を上げる
  • インセンティブをできるだけ多く稼ぐ

バイト、派遣社員の年収の増やし方

ここからは、オペレーター/リーダー/スーパーバイザーがそれぞれの立場でどのように「優秀なプレーヤー」を目指すのかについて解説します。

それぞれの役職において、どのような点が査定に関わってくるのかをまとめました。

オペレーターの査定ポイント

  • インバウンド業務:CPH(時間あたりの対応件数)、AHT(平均処理時間)、応対品質
  • アウトバウンド業務:SPC(対接触獲得率)、SPH(時間あたりの獲得件数)
  • ※アウトバウンド業務は獲得業務の場合を想定

リーダーの査定ポイント

  • エスカレ対応の質・量
  • 質疑対応の質・量
  • フィードバックの質・量
  • 問題解決に向けたアクション
  • 各種提案
スーパーバイザーの査定ポイント

  • フィードバックの質・量
  • チーム活動の質・量
  • KPI管理
  • 問題解決に向けたアクション
  • 各種提案
  • アウトプット
  • オペレーターやリーダーの育成

役職ごとにこれらを意識して実績を作っていきましょう。

センターによってどこに重点を置いているかなど、事情が異なりますので、どのような点をアピールするのか、自分なりに戦略を持つことが大切です。

ただし、ここで非常に大切なことがあります。

残念ながら、リーダーやスーパーバイザーの仕事っぷりを上司がいつもすべて把握してくれるわけではありません。

リーダーやスーパーバイザーの動きについては、自ら積極的にアウトプットや見える化し、目的やアクション内容や成果をしっかりと共有し、アピールするようにしましょう。

また、成果を上げるだけでなく、遅刻・早退・欠勤などの勤怠状況が悪いと時給を下げられることも多いので、査定制度にもよりますが社会人としての基本的姿勢も忘れないように気をつけたいですね。

まとめ:ポイントを押さえて努力すれば年収アップは実現できる!

以上、コールセンターの年収について、正社員とバイト・派遣社員それぞれの視点でまとめてみました。

それぞれの立場で何が求められているのかを正しく把握し、年収アップに向けてアピールしていきましょう。

コールセンターの正社員として働いてみたい人、まずはバイト・派遣社員で働いてみたい人は、以下の関連記事が参考になります。

コールセンター正社員への転職方法【仕事内容、年収、デメリットも解説】

2020年12月18日

コールセンターマネージャーの僕がおすすめする派遣バイト求人サイト3選

2020年12月12日