コールセンターのバイトでうつ病になる理由はクレーム対応しかない

うつ病
  • コールセンターはうつ病になりやすいって聞いたけど本当?
  • うつ病になりやすいって言われる理由は?
  • うつ病の心配のないコールセンターはないの?

こういった疑問に答えます。

この記事を書いている僕は、コールセンター業界で15年の経験を持つマネージャーです。

何千人もの直雇用スタッフや派遣スタッフの採用、育成、定着に関わり、センター運営をしてきた専門家です。

こういった僕が、詳しく解説していきます。




コールセンターでうつ病になる理由は圧倒的にクレーム対応

コールセンターの仕事はうつ病になりやすいといいますが、実際僕も経験上そうだと思います。

厳密には、クレーム負荷が高いのに、管理者から放置されるコールセンターについては、うつ病になるリスクが高めです。

なぜそう言えるかというと、NIOSH の職業性ストレスモデルから考えるに、コールセンターのうつ病リスク(ストレス反応)は以下のように決まるからです。

コールセンターのうつ病リスク

ストレス耐性 × クレーム負荷 × サポート体制

これは僕の経験から考えても完全に当てはまっています。

ストレス耐性は個人要因で、性格や価値観、考え方により影響を受けます。

クレーム負荷は仕事のストレス要因(環境要因)で、クレーム対応の頻度や強度を指します。

サポート体制は緩衝要因で、上司や同僚、家族、友人などからのサポートや励ましですね。

つまり、対人関係でストレスを受けやすい性格の人が、クレーム負荷が強いわりにサポートもなく管理者に放置される業務を選ぶと、ストレス反応やうつ病リスクが高まるということです。

クレーム対応以外ではうつ病にならない

クレーム対応以外にも、コールセンターでうつ病になる理由として「ノルマ」「多忙」「パワハラ上司」があげられることがあります。

しかし、実際には、今はまともな会社ならノルマなんてありません。

パワハラ

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電話の鳴りが多くて忙しい時も、「忙しい」「大変」「疲れた」とは思っても、それでうつ病になるほどではありません。

いくら忙しいといってもコールセンターのバイトは最大でも一日8時間上限ですからね。残業は強制されるものではないですし。

パワハラ上司の影響もあり得ますが、オペレーターだとせいぜい泣かされて辞めることはあってもパワハラ上司のいる仕事にうつ病になるまで固執しません。バイトですからね。

この理由は管理者以上ならあり得ますが、オペレーターのうつ病理由にはならないですね。

なので、僕がマネージャーとして何千人と見てきたオペレーターでうつ病に関わっているのはすべてクレーム対応です。

悲しいことに、真面目な人、頑張り屋であるほどなりやすいですね。

そうでない人は、そもそもクレームを真に受けすぎないですし、もしくは限界が来る前に仕事に見切りをつけて辞めるので、うつ病になりません。

クレーム対応負荷とサポート体制を確認すればうつ病リスクは下げられる

そういうわけで、コールセンターでうつ病になりやすい条件は、このようになっています。

  • クレーム負荷の強い業務であること
  • メンタルケアがなく管理者に放置されやすいセンターであること

なので、コールセンターだからといってすべてのセンターでうつ病リスクが高いわけではありません。

クレーム負荷がそれほど強くなく、管理者もフォローしてくれる平和なセンターも普通にあります。

そのため、うつ病リスクが心配だったり、心穏やかにコールセンターの仕事をしたい人は、こういった負荷の高い業務を避けてエントリーすれば問題なしです。

そういった仕事選びにはポイントがあるので、選び方を間違えなければ大丈夫です。

まとめ

以上、コールセンターのうつ病リスクについてまとめてみました。

うつ病リスクは人的要因や環境要因、緩衝要因の相互作用によって決まるので、すべてのコールセンターでリスクが高いわけではありません。

うつ病リスクを避けたい人、安心して平和にコールセンター業務をしたい人は、以下の関連記事も参考にしてくださいね。

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