
- 派遣で7か月コールセンター勤務をしているが受電業務への抵抗感が拭えない。
- やりがいを感じずつまらないし、頑張りたい意欲もない。自分に合っていない気がする。
- 現場管理者にどう伝えればいいかわからない。
こういった悩みに答えます。
この記事を書いている僕は、コールセンター業界で15年の経験を持つマネージャーです。
何千人もの直雇用スタッフや派遣スタッフの採用、育成、定着に関わり、センター運営をしてきた専門家です。
今回、実際にあったリアルの相談を題材にしているので、まずは相談全文をご覧ください(この相談者は僕の本業とは一切関係ありません)。
派遣でコールセンター勤務です。
配属されて7ヶ月経ちましたが、今でも受電業務への抵抗が拭えません。
ストレスというか、やりがいもないしつまらないし、頑張りたい意欲もないです。
これは自分に合っていないんだと思うのですが、それを配属担当に伝える際に何と説明したらいいでしょうか。
説得力のあるように話したいのですが、前回話した時は丸め込まれた感じがしてあまり伝わらなかったです。
やってみないとわからないとか、今後はIT業務が発展するから身につけた方がいいとか。
ご意見お願いします。
今の仕事を継続していくことは客観的にも厳しい
まず最初に、違和感を感じている業務を相談者さんが7か月も続けられたことをリスペクトしたいですね。これはなかなかできないです。
相談者さんはとても責任感と根性を兼ね備えたがんばり屋さんです。
- やりがいない
- 頑張りたいと思えない
- 自分に合っていないからだと思っている
- 受電に抵抗感、ストレス
しかし、このように思っている時点で、やはり今の仕事を続けるのは客観的にも難しいかなと。
なぜなら、自分に合っていない、やりがいも感じない、頑張りたいと思えない仕事をやっても自分の成長にならないから。
そういった働き方を続けるうちに、自分でも気づかない間に負け癖や怠け癖みたいなものがつき、人生惰性で生きていくモードに陥るので危険。
相談者さんが本来持っている責任感と根性を、もっと将来につながる価値あるものに捧げるべきですね。
- やってみないとわからない
- IT業務が発展する
管理者からはこのような言葉で引き止められているようですが、7か月も派遣で働けば十分すぎるほどよくわかりますよね。
また「IT業務が発展」とものすごくザックリしていますがIT業務は世の中沢山あるし、そもそも需要のある仕事でも本人が価値ややりがいを感じる仕事でなければ結局スキルを発揮することは難しいので、意味がありません。これは管理者の単なる主観でしかないですね。
覚悟を決めて退職意思を伝えるべし
管理者も相談者さんを辞めさせたくないようなので、これはもう中途半端に言ってもダメ。覚悟を決めて思い切って主張するべきです。
そもそも会社側は派遣社員を雇っている時点で「いつ辞められてもおかしくない」と理解しているものです。
相談者さんが辞める辞めないは会社が強制できることではなく、相談者さんの自由です。
ただ、いきなり「今日で辞めます」的なのは一方的すぎるので、次回の派遣契約は更新せずに終了させてくださいという交渉のしかたが王道です。
もしくは、最低でも2〜3週間程度を確保することですね。(例:今日が4/10だとしたら4月いっぱいで辞めますという感じ)
そして、退職申告から実際の退職日までの間に次の仕事を探し、決定しておくことです。
次の仕事選びに関しては、以下のようなことを整理しておくと良いでしょう。
- コールセンターの受電業務自体が嫌なのか?
- それとも、嫌なのは今の仕事の商材やサービスなどであり、受電業務でも違う仕事ならOKなのか?
- 発信業務も含め、コールセンターの仕事自体が嫌なのか?
退職意思を伝えるときの言い方のコツ(PREP法)
実際に退職の意思を管理者に示すときの言い方ですが、まずは一生懸命に気持ちを伝えることが大切。
そのうえで、内容に説得力を持たせる方法として、PREP法でまとめるといい感じでまとまります。
- Point:結論
- Reason:理由
- Example:具体例
- Point:結論の繰り返し
このPREP法に当てはめると、今回の相談ケースでは、たとえば以下のような話のしかたが考えられます。中身は実態に合わせて調整してください。
パッと当てはめただけでも、それなりの説得力が担保できますね。
今回の話をPREP法に当てはめて考える
先日の話ですが、○○さんからは「やってみないとわからない」とか「IT業界が発展するから」という話だったので、頑張って続けてみようと思いましたが、よく考え直して、やはり自分にはもう無理だなと思っています。(Point:結論)
理由は主に3つあって、○○○○なところが自分にはこの仕事が向いていないと思っています。(Reason:理由①)
○○○○という理由で仕事のやりがいも感じられません。(Reason:理由②)
そのため、仕事がとてもしんどいので、もうこれ以上仕事を頑張ろうとも思えないんです。(Reason:理由③)
そういった状態で、正直無理して仕事を続けていることもあり、実はすでにストレスがひどくて体調にも出ているんです。たとえばこのまま無理して継続したとしたら、本当に身体を壊してしまうと思うので、怖いです。(Example:具体例)
なので、よく考えたんですけど、やはりこのまま仕事を継続するのは難しいので、今の契約期間を満了したら更新せずに終了させてください。万が一、それでも聞き入れていただけないようであれば、明日以降の出勤も考えさせていただきます。(Point:結論)
現職を契約期間満了で終了する前に、派遣会社に次の仕事を見つけてもらおう
以上、派遣のコールセンターを7か月続けても抵抗感が拭えない場合のアドバイスをまとめてみました。
僕たちが一日で過ごす最も長い時間は仕事です。それなのに、自分に合っていなくて楽しさもやりがいも感じない仕事をやっているのは人生もったいない。
本来、自分の時間や人生はもっと価値あるものであると再認識するべきです。無駄に空気を読みすぎて自分の将来を犠牲にするのはやめましょう。
これ以上モヤモヤするのは終わりにして、さっさと契約満了で終了する意思を伝えて、それと同時に次の仕事を探しにかかりましょう。
派遣会社に相談しておけば、相談者さんが時間のない間にも、ピッタリ合いそうな仕事を探して提案してくれますよ。