
こういった悩みに答えます。
この記事にたどり着いたあなたはもう十分に頑張っている人なのだと思います。
本記事で説明する症状(サイン)に当てはまる場合、早く休まないと危険です。頑張りすぎているのでここで一旦休みましょう。
ちなみに、この記事を書いている僕は、上場企業でマネージャーをしつつ、国家資格キャリアコンサルタントとして活動しているキャリアのプロです。
こういった僕が詳しく解説していきます。
仕事で精神的に限界な状態は外から見えにくい
毎日膨大な量の仕事をこなしたり、人間関係でストレスの溜まる職場にいると、確実に精神が病んできます。
しかし、メンタル状態は体の怪我や病気と違って外からは見えにくいもの。
38度の熱があれば会社に出勤できないのは誰が見ても明らかですが、精神的に限界なほど心が疲れ切った状態は他人からなかなか気づかれません。
むしろ、自分自身ですら気づかないことも珍しくないくらいです。
ただ、その状態を放っておくと、本当に仕事が手に付かなくなるほどメンタルを病むので、そうなる前に気づいて対処していく必要があります。
そこで、手遅れになる前に正しく対処できるよう、今回知っておきたい「仕事を休むべき精神的限界サイン」を5つ解説します。
限界サイン①:わけもなく涙が出てくる
特別何か悲しいことがあったわけでもないのにわけもなく涙が出てくる。そんなことありませんか?
実はこれは、もう休んだ方がいいよ、これ以上無理すると危険だよ、という体のサインなんです。
自分でも気づかぬうちに溜まったストレスが大きくなりすぎているので、そのストレス源から離れた方がいいということを教えてくれているのです。
つまり、精神的に限界が来ていることを自覚できずいよいよ対処し切れなくなった時に、体が涙という形でサインを出してくれているのです。
実は、涙を流すこと自体にはストレス解消効果があると言われています。
悲しいことやつらいことがあった時に涙を流すことで、気分が少しスッキリしたという経験のある人は結構多いと思います。
ときどき「いい大人が泣いて情けない」と人を見下すようなことを言う人がいますが、涙のストレス解消機能は大人も子供も関係ありません。
それだけ精神的に限界が来ている証拠なのです。
限界サイン②:寝付きが悪い、朝早くに目が覚める
心に負担がかかっていると体はリラックスすることができないので夜眠りにくくなります。
体がリラックスできていないと、夜寝つくのに30分以上かかったり、朝アラームをかけている時間より1時間以上はやく起きてしまったりします。
夜中に何度も目が覚めることも増えますね。
ベッドで横になっていても全然寝つけないと、だんだん眠れる気がしなくなり、明日の仕事に支障が出るのではと焦ります。
その焦りが余計に寝付きを悪くし、時間だけが過ぎていきます。そして、気づいたら朝方になっている……そんなことも珍しくありません。
寝不足で朝になっても疲れが取れず、ベッドから起きるにも体がとても重い。会社に行くのもしんどいです。
寝不足はメンタル不調に大きな影響を及ぼしますし、仕事で集中できずに生産性が落ちたり、ミスが増えるなど、良いことはひとつもありません。
限界サイン③:まぶたがピクピク動く
何もしてないのになぜかまぶたが勝手にピクピク動くということはありませんか?
これは「眼瞼ミオキミア」といって、精神的ストレスや疲れが溜まることによって引き起こされる生理現象です。
通常は片目の下まぶたに現れ、一日のうちに何度も繰り返します。
この症状は通常数日から数週間で自然に治まりますが、眼瞼ミオキミアが現れているということはかなり心が疲れているのかもしれません。
有効な治療法はなく、溜まったストレスを緩和する(ゆっくり休む)ことで改善すると言われています。
限界サイン④:全くやる気が出ない
仕事をしないといけないのに全然手に付かない、家事をやらないといけないのに料理をする気にもならないゴミを捨てる気にもならない。
メンタル不調に陥ると、仕事や家事に全くやる気が起きなくなります。
まわりに迷惑がかかるから頑張らなければならないと思うし、頭では理解しているのに、体はとても重たくなり頑張れないんです。
そして、自分は甘えているんじゃないか、怠けているんじゃないか、と自己嫌悪します。
とてもつらいことですよね。
しかし、これは決して甘えでも怠けでもありません。
メンタル不調になると脳はこれ以上無理しないように省エネモードになります。
やる気が出なかったり本来の力が出せなかったりするのは脳が省エネモードになっているためであり、体の機能ですから仕方のないことなのです。
そして、このやる気が出ないというのは、仕事や家事だけではなく自分が本来好きなことに対しても影響が出るのです。
たとえば、映画やドラマを観るのが大好きなのに、全くテレビを付ける気にもならないのはよくあることです。
とにかく何に対してもやる気が起きないですが、ただ、そんな時は決して自分を責めないでください。
心が疲れていてやる気が出なくても、一度しっかり休むことでやる気は復活します。
もし眠りたければ眠ればいいし、家の中で何もせずぼーっとしていたければそれでもOKです。
家族や友人から外出のお誘いがあっても、正直気分が乗らない時は、無理せず断ってまた別の機会に行こうよと言ってみてください。
限界サイン⑤:暴飲暴食する、または食欲がない
あなたは疲れた時に何か甘いお菓子やアイスクリームなどをすごく食べたくなるときがありませんか?食べたい衝動を抑えきれないような。
これはメンタルが疲れているときによく見られます。
あまりにも長い期間食べすぎてしまうのは体の健康を崩す原因になるので気をつけたいですが、ただ我慢するのもつらいですよね。
数日少しお菓子の量が増えるくらいなら、あまり我慢せずに食べてもいいのではと思います。
逆に、食欲が全然ないということも出てきたりします。
というのも、ストレスはホルモンとの関係が深いので、胃や腸などの消化器系の働きを乱してしまうことがあるんですね。
すごく好きだったものも全然食べたいと思えなくなる。そんなこともよくあります。
そういう時は無理せず食べなくて良いと思います。
しばらく様子を見てまた自然と食欲がわいてくるのを待っていてください。
終わりの見えない頑張りはいつか無理が来る
5つの精神的限界サインについて解説してきましたが、この中でいくつ当てはまるものがありましたか?
もし1つでも当てはまるものがあったらあなたは今まで十分すぎるくらい頑張ってきたことと思います。
人生では時には頑張ることも大事です。ただ、その頑張るというのは期限がちゃんと決まっていますか?
半年後や一年後までなど、見通しが決まっているのなら多少無理して頑張ることもあると思います。
しかし、全く期限が決まっていなくてずっと頑張り続けなければならない状況だとすれば、それはいつか無理がくるかもしれません。
人は終りが見えない状況が続くと、非常にしんどい思いをするものです。
なので心の負担が大きくなりすぎる前に早めに休んでほしい。
休めないのはあなたのせいではなく会社の体制の問題
世の中には休みたいと言ったとしても「甘えるな、みんな頑張っているんだから我慢しろ」と無責任なことを言う人がいます。
しかし、そういう人の言うことには耳を貸さなくても良いです。
なぜなら、休めないというのは決してあなたが悪いのではありません。会社が休める体制を作れていないからです。
つまり、休めないという状況が異常なのです。
こんな時に「つらいのはあなだだけじゃない。みんな同じなんだから」と言われても、自分も頑張ろうとは思えないですよね。
みんなつらいのは理解している。ただ、自分のつらいという気持ちを否定されれば余計につらくなりますよね。
そんなギリギリの職場で一生働きたいですか?
必ず休んでる人はいる
この記事を見ているあなたはきっと真面目で頑張り屋だと思うので「そうは言っても休めないよ」と考えるかもしれません。
ただ、ちょっとまわりを見てもらいたいのですが、なんだかんだ忙しいといっても有休取って一日くらい休んでいる人はいますよね。
2019年の働き方改革から、10日以上の有給休暇が付与される全ての労働者に対し、毎年5日間は有休取得させることが義務化されているくらいです。
そうやって適度に息抜きしながら仕事をしている人も大勢いるのです。
だから、あなたが休んだとしてもそれは決して責められるものではないのです。
人と比べてはいけない。自分は自分
また、他の人に比べて自分は仕事ができない、情けない、だから休むなんて申し訳ないと思う人も多くいると思います。
会社に貢献できていないと思うと、なんとなく休みにくいと思いますよね。
ただ、同じ会社の中でもどれだけ頑張れるかとか、どれだけストレスを受けながら仕事できるかは人によって違うんです。
あなたの努力だけではどうにもならないこともあるんです。
そして、あなたは仕事をするために生まれてきたのではなくて、幸せになるために生まれてきたのです。
幸せになるためには心を休めることもとても大事です。
最近疲れたと思ったら自分を幸せにするために、自分の心をケアしてあげてください。
まとめ
以上、仕事が精神的に限界な人の「仕事を休むべきサイン」5点について解説してみました。
最後にもう一度復習してまとめましょう。
- わけもなく涙が出てくる
- 寝付きが悪い、朝早くに目が覚める
- まぶたがピクピク動く
- 全くやる気が出ない
- 暴飲暴食する、または食欲がない
こういったサインがひとつでも当てはまる場合は、あなたはもう十分すぎるほど頑張っています。
今あなたがすべきことはこれ以上無理することでもなく、一旦しっかり休むことなので、休むことをポジティブに捉えて自分を守り、一度態勢を立て直しましょう。
休むことが大事な理由についてもっと詳しく知りたい方は、以下の関連記事も参考にしてみてくださいね。