
この記事を書いている僕は、元は学校の教員をしていましたが、パワハラまがいの扱いを受けたことを機に退職しました。
進学も就職も順調にいった人生の中で、始めてレールから落ちたような大きな挫折と絶望を味わうことになったんです。
しかし、そんな僕を救ってくれたのがコールセンター。僕にとってコールセンターの仕事はまさに人生の「敗者復活戦」となりました。
今回はそんな体験談について詳しく語っていきます。
安定の公務員!教師として社会人デビュー
元の僕はというと、学生時代に高校は地元の進学校、大学は国立大学へと進み、卒業後は学校の教員となり、まさに絵に描いたような安定の人生でした。
学生時代に打ち込んだサッカーでも強豪でレギュラーだったこともあり、勉強もスポーツも順調で、「やる気になれば何でもできる!」みたいな若さゆえの無敵感もありました。
なので、実際に安定の教員になった時点で、「人生勝ち組に入ったな」と思ったし、人生安泰とも思いましたね。
しかし、その「人生安泰」の教師は実際には長く続かず、数年で人生行き詰まることになるのです。
パワハラで教師を辞めて初の人生挫折
そんな信じて疑わない「安定」の中、配属先の学校ではまさかのパワハラまがいな扱いを受け、相当メンタルが消耗しました。
当時はパワハラの概念すらなかった時代でしたが、今の時代なら明らかにパワハラです。
ツラい状況の中、どうしてもメンタル的に出勤できない日が2〜3日ほどありましたが、何とか2年間持ちこたえ、退職願を出しました。
まわりには「教師を辞めるなんてもったいない!」などと言われたり止められたりもしましたが……。
でも、教師の仕事には全く未練はありません。
ただ、大学までの学費を出してもらった親に申し訳ない気持ちは強かったですね。
そして、教師を続けられなかった劣等感的なものもあり、学生時代の教育学部の仲間や先生たちとも疎遠になっていきましたね。
すっかり自信をなくし、人生のレールから初めて落ちたような挫折を味わうこととなりました。
しかも、潰しの効く職業ではないので他で食っていける資格やスキルも全くなく、「この先どうなっていくのかな」とか「将来大丈夫なんだろうか」といった漠然とした不安に悩まされましたね。
とりあえずコールセンターバイトを開始
そんな流れで教師を辞めて地元に帰った僕が最初にしたのは職探しです。
地元から遠く離れた田舎で教師をしていて、パワハラから逃げるように退職したこともあり、退職前に転職活動が全くできなかったのです。
先ほど言ったように何の資格もスキルもない状態なので、正社員の仕事をすぐに見つけるのは難しい……。
なので、とりあえずバイトからでもと、アルバイト求人誌で探すことにしました。
- 時給が高い
- シフトの融通がある程度利く
- 特別な資格やスキル不要
- 未経験歓迎
この条件で探して、一番当てはまったのがコールセンターのバイト。
かたっぱしから個人宅に電話してインターネット光回線の契約を新規獲得するという発信(アウトバウンド)の業務を始めることにしました。
コールセンターバイトで花開く
未経験歓迎ということで「すぐ仕事も覚えれるだろう」という余裕な感じで研修を受けてみました。
トークスクリプトと呼ばれるいわゆる台本を読んでいけば良いだけの仕事でしたが、座学研修後から実際にお客さんに電話をかけるOJTに入った時、最初の僕は結構ひどい有様でしたね……。
あまりの緊張と動揺に頭が真っ白になり、電話を自分からガチャ切りしてしまうくらいに。
今でこそコールセンター業界15年でマネージャーにまでなった僕ですが、そんな失態は他に聞いたことありません。
それくらい当時の僕はひどかったんです。
ただ、持ち前の粘り強さと素直さで、自分から積極的に管理者へ教えを請うことで徐々にコツをつかみ、最終的には成績上位で表彰されたり、管理者に抜擢されるまでに至ったのです。
そういった小さな成功を通して、教師退職で失っていた自信も徐々に取り戻していきました。
さらに、200人以上の大規模センターだったのでバイトを通じて沢山の仲間や人間関係ができたし、当時はバイトながら25万円前後は稼いでいたので、いつの間にかハッピーな生活を送るようになっていたのです。
正社員に転職するもブラック企業で辞める
とりあえずで始めたコールセンターのバイトでしたが気づけば5〜6年程続けていました。
ただ、そろそろアラサーに差し掛かるところで「いつまでもバイトのままで良いのか?そろそろ正社員の仕事をするべきでは?」と思うようになりました。
そこで、地元の転職求人誌で探して応募、採用してもらったのが営業の仕事。
コールセンターの発信業務が言ってみれば営業職だったので、対面でもいけるだろうと思い、始めてみたんですね。
しかし、これが蓋を開けてみると超絶ブラック企業だったので、わずか2週間で辞めることになったのです。
IT系超有名外資系企業に転職で人生V字回復
ブラック企業に即見切りをつけて辞めた僕は、次に転職エージェントを通して新しい仕事に就きました。
IT系の超有名外資系企業のテクニカルサポート業務ですね。
オペレーター職ですが正社員です。
バイトでも5〜6年一生懸命打ち込んだ経験と実績が評価されたみたいですね。
正社員なので年収もきちんと上がりました。
さらに、これまでの5〜6年間はフリーターということに対してどことなく後ろめたさというか劣等感的なものを感じていたんですが、この転職によって会社のネームバリューがものすごくて、明らかにまわりの人の見る目が変わったのが印象的でしたね。
教師をしていた頃と同等以上に社会的信用をすっかり取り戻し、まさに人生V字回復といった感じでした。
コールセンターの仕事に就くというのも、コールセンター企業に就職するだけでなく、企業のコールセンター部署に就職というのもあるんだなぁというのが当時の僕にとって新たな気づきでしたね。
上場企業転職で社会的信用も取り戻す
IT系超有名外資系企業に5年ほど勤めて充実な日々を過ごしていたのですが、よりコールセンターに特化した仕事をしていきたいという思いから、再度転職を考えるようになりました。
そこで、転職エージェントを通じて移ったのが上場企業の大手コールセンター会社。
こちらの会社に移ってからは部署異動でいろいろな企業、案件の仕事をローテーションで経験できるのが強みですね。
ちなみに、IT系超有名外資系企業時代に実はマイホーム購入を試みたことが何度かあるんですが、当時はことごとく住宅ローンの審査に落ちました。
しかし、今回の転職により、それまでの苦労が嘘のようにアッサリと住宅ローン審査に通り、転職わずか1年でマイホームを購入するに至ったのです。(普通は住宅ローンを借りるのに勤続5年は必要です)
住宅会社の営業さん曰く、銀行にとって上場企業の信用は公務員並みだそうですね。
こうして、一度は教師退職により人生挫折した僕でしたが、コールセンターの仕事を通して失っていた社会的信用や稼ぎ、自信などをすっかり取り戻すことができたのです。
今はもう自分の自己実現のために仕事に打ち込む毎日です。
結論、コールセンターは人生の「敗者復活戦」
これまでの経緯を振り返ってみると、人生なるようになるものだなぁという感じです。
僕の場合は、教師退職で人生挫折しましたが、たまたま出会ったコールセンターの仕事が「敗者復活戦」となったわけです。
コールセンターバイトの良いところは、本当にいろんな属性、背景をもった人がいるところ。
中には僕と同じように本業がうまくいかなくてコールセンターバイトをしている人もいるし、言っちゃ悪いですがもっとだらしないフリーターの人も沢山いるので、全然劣等感を感じずに過ごすことができました。
みんな違ってみんな良いな職場特性なので「こんな自分でも良いんだな」と安心できる環境でもあります。
それに、沢山の出会いもありますしね。仲間という意味でも恋愛という意味でも。
当時自信を失っていた僕にとっては非常にありがたい環境でした。
なので、僕と同じように何か本業で挫折した方にはコールセンターバイトは本当におすすめです。
一旦コールセンターバイトで人生立て直すという選択肢はありだと思いますよ。
僕の場合はコールセンターバイトで培った経験から、他社コールセンターで正社員として転職しました。
それも当然ありですが、コールセンターバイトの長所は時給が高くてシフトの融通も利きやすいところなので、その間に何かしらのスキルをつけて他の本当に自分のやりたい仕事に転職するというのも大あり。
実際、そんな人も沢山いますからね。
ちなみに、コールセンターの仕事探しは、正社員か非正規(派遣/直接雇用)かで方法が異なります。僕のおすすめはこちら。
- リクルートエージェント:メールや電話などで効率良くサポートしてもらいたい人におすすめ
- DODAエージェントサービス:対面で相談しながら進めたい人におすすめ
綜合キャリアオプション:おすすめ派遣会社
はたらいく:直接雇用で働きたい方におすすめの求人サイト
コールセンターの職探しについて詳細を知りたい方は以下の関連記事を参考にしてみてくださいね。
公務員を辞めて人生挫折した僕が、コールセンターの仕事をきっかけに人生の軌道修正に成功した体験談。
他で食っていける資格もスキルも何もない……
これから将来どうなるのかな……
そんな不安を乗り越えた話です。